ANAを含め普段から飛行機に乗らない人、または、国際線を利用していない人、旅行会社やトラベルサイトを利用して海外へ旅行に行っている人がイマイチよく分からないのが「燃油サーチャージ料金」という言葉です。
私もハネムーンで海外(ハワイ)に行く時に「えっ。航空券に含まれていないの?なんで?」と思い調べた事を今でもよく覚えています。結局、その時はトラベルサイトを利用していたため、燃油サーチャージ料金等込みという事で特に気にする事はなかったのですが、ANAのマイルを使って国際特典航空券を発行した場合、燃油サーチャージ料金がかかります。
以下は私がANAマイルを使って獲得したハワイ行きの航空券です。
上記のフライトは完全に0円ではなく、以下の画像は大人2名、小人2名の支払い情報です。160,000ANAマイルを支払っているのですが、完全にタダで飛行機に乗れるのではなく「税金・料金等」で85,880円を支払っている事が分かります。
実は、国際線の場合、燃油サーチャージ料金とは別に色々な料金がかかっています。上記の画像がその詳細となります。見た目上の問題でもう一人分の詳細があるのですが、切り取ったため大人2名、小人1名分の明細となっています。本来なら小人1名分あります。
1名あたり21,470円かかります。4人分なので「高いな」と感じるかもしれませんが、1名あたりと考えた場合、LCCなどを使うより安くハワイに行ける事が分かります。
目次
ANAの特典航空券を発行した場合でも「燃油サーチャージ料金」はかかるの?
私も何も知らない時は「燃油サーチャージ料金」はかからないものだと思っていました。「マイルでタダで飛行機に乗れる」そう思いつつ、特典航空券の発行手続きを進めていくと8万円という高額な請求が出てきたのです。
もしかして、特典航空券を発行する手順が誤っているのかもしれない!そう思った私は発行後に急いでANAの公式サイトで調べてみました。すると以下のように書かれていました。
燃油特別付加運賃は全てのお客様にご負担いただくもので、大人・小児・幼児ともに同額となります。また、AMCマイレージ特典航空券ご利用の場合も同額となります。座席を使用されない2歳未満の幼児は本運賃の対象外とします。
2歳未満の幼児以外は燃油サーチャージ料金がかかってしまうのです。これは決まりなので仕方がないですね。
燃油サーチャージが航空券に含まれていない理由!
過去に何度か燃油サーチャージ料金が0円になった事があります。よくYahooニュースなどで燃油サーチャージ料金について出てきますが、なぜ変動されるのか知らない人も多いかと思います。
ANAでは燃油サーチャージの変動について以下の通りコメントしています。
原油価格の高騰に伴い、企業努力で吸収しきれない航空燃料費用の一部をお客様にご負担いただく追加運賃のことです。本来、航空燃料費用は航空運賃に含まれるべきものですが、航空燃料価格の不安定な変動に対応するため、またお客様にわかりやすく提示させていただくため、通常の運賃とは別に収受させていただいております。
要するに燃料は一定の価格ではないため、お客様には別途徴収します。という事です。
燃油サーチャージ料金の改定はどうやって決めているの?
次に気になるのは燃油サーチャージ料金の決め方ですよね。決め方は以下の通り。
- 原則として本運賃額を2ヶ月間固定とします。設定された2ヶ月間は航空燃料価格の動向により運賃額を変更することは致しません。なお、関係国政府の認可状況に応じた変更については、この限りではありません。
- 本運賃の改定指標となる航空燃料価格については、改定時点における直近2ケ月のシンガポールケロシン市場価格の平均を用いることとします。ただし、2015年4月以降分日本円の場合はその平均価格に同期間の為替レート平均を掛け合わせた価格を適用いたします。
発券日 | 適用額発表時期 | 平均値算出対象期間 |
---|---|---|
4月~5月 | 2月中旬~下旬頃 | 12月~1月の2ヶ月平均値 |
6月~7月 | 4月中旬~下旬頃 | 2月~3月の2ヶ月平均値 |
8月~9月 | 6月中旬~下旬頃 | 4月~5月の2ヶ月平均値 |
10月~11月 | 8月中旬~下旬頃 | 6月~7月の2ヶ月平均値 |
12月~1月 | 10月中旬~下旬頃 | 8月~9月の2ヶ月平均値 |
2月~3月 | 12月中旬~下旬頃 | 10月~11月の2ヶ月平均値 |
- 日本発旅程はシンガポールケロシン市場価格の平均に同期間の為替レートの平均を掛け合わせた価格が6,000円を下回った場合、本運賃を適用いたしません。
- 旅客1区間1片道あたりの設定金額は以下のとおりです。
(A)日本円 | 6,000円以上 7,000円未満 | 7,000円以上 8,000円未満 | 8,000円以上 9,000円未満 | 9,000円以上 10,000円未満 | 10,000円以上 11,000円未満 | 11,000円以上 12,000円未満 | 12,000円以上 13,000円未満 | 13,000円以上 14,000円未満 | 14,000円以上 15,000円未満 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
日本=北米(ハワイ除く)・欧州・中東・オセアニア | 3,500 | 7,000 | 10,500 | 14,000 | 17,500 | 21,000 | 25,000 | 29,000 | 33,000 |
日本=ハワイ・インド・インドネシア | 2,000 | 4,000 | 6,000 | 8,500 | 11,000 | 13,500 | 16,000 | 18,500 | 21,000 |
日本=タイ・シンガポール・マレーシア・ミャンマー・カンボジア | 1,500 | 3,000 | 4,500 | 6,500 | 8,500 | 10,500 | 13,000 | 15,500 | 18,000 |
日本=ベトナム・サイパン・グアム・フィリピン | 1,000 | 2,000 | 3,000 | 4,000 | 5,000 | 6,500 | 8,000 | 9,500 | 11,000 |
日本=香港・台湾・中国大陸・マカオ | 500 | 1,500 | 2,500 | 3,500 | 4,500 | 5,500 | 7,000 | 8,500 | 10,000 |
日本=韓国 | 200 | 300 | 500 | 1,000 | 1,500 | 2,000 | 2,500 | 3,000 | 3,500 |
※上記以外の燃油サーチャージ料金の改定についてはANAの公式サイトでご確認ください。
ちょっと見づらい表ですが、簡単に書くと「燃料価格があがれば燃油サーチャージ料金は高くなる。安くなれば燃油サーチャージ料金は安くなる」という事になります。
燃油サーチャージ料金が0円の時は、価格が6,000円を下回ったという事になります。
燃油サーチャージ料金は購入時に適用?それとも搭乗日に適用?適用となる運賃について
ここで少し気になるのが、燃油サーチャージ料金って購入時に徴収されているけど、搭乗日に安くなったり高くなったりした場合ってどうなるのか?
ANAの公式サイトで調べてみた結果、以下の通り書かれていました。
航空券発行後に運賃や燃油特別付加運賃、航空保険料等料金の改定にて値上げ・値下げが発生した場合でも、差額の収受または払い戻しは発生いたしません。
また、適用運賃は予約日にかかわらずご購入時に有効な運賃が適用されます。
予約後、購入までの間に運賃や燃油特別付加運賃、航空保険料金の改定で値上げ・値下げが発生した場合は、たとえ発券期限内であっても、購入時点で有効な運賃額が適用となります。
文字だけではちょっとわかりにくいので画像付きで親切に載せてありました。
購入時より安くなった場合
購入時より高くなった場合
航空券を購入した時に全てが決まるという事になります。
燃油サーチャージ料金の適用についての詳細はANAの公式サイトをご覧ください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
長々と書きましたが、ANAの国際特典航空券を発行しても燃油サーチャージ料金等は別途徴収されるという事です。燃油サーチャージ料金以外の以下の項目は変動はあまりありません。
- 旅客保安サービス料
- 旅客サービス施設使用料
- 保安サービス料
- 通行税
- 動植物検疫使用料
- 入国審査料
- 税関審査料
1円でも安く国際線の航空券を発行する為には「燃油サーチャージ料金の改定」に敏感になる。または、トラベルサイトや旅行会社を利用して燃油サーチャージ料金込みのプランを予約するしかないかと思います。